2024年度介護報酬改定による訪問介護の基本報酬引き下げと対応策

合同会社エナジー

2024年02月13日 13:35

2024年度の介護報酬改定において、訪問介護の基本報酬が引き下げられることが決まりました¹²³. この改定は、2024年4月1日から適用されます。具体的な変更点を以下に示します。

- **身体介護**の単位数が減少します。例えば、20分未満の身体介護は現行167単位から163単位に、20分以上30分未満の身体介護は現行250単位から244単位に減少します¹⁴。
- **生活援助**の単位数も減少します。20分以上45分未満の生活援助は現行183単位から179単位に、45分以上の場合は現行225単位から220単位に減少します¹⁴。

なぜ訪問介護の基本報酬が引き下げられたのかについては、以下の理由が挙げられます:
1. **近年の訪問介護の利益率が、全サービスの平均を大きく上回っていた**: 2022年度決算において、訪問介護サービスの利益率は7.8%であり、全介護サービスの平均利益率(2.4%)を大幅に上回っていました¹⁴.
2. **介護職員以外の職種の処遇改善が優先された**: 2024年度の介護報酬改定では、介護職員以外の職種の処遇改善にも資金を充てる方針であり、訪問介護事業所は基本報酬の引き下げに直面しています¹⁴.

訪問介護事業所は、以下の対応を検討することが重要です:
1. **新たに一本化される介護職員等処遇改善加算の取得を目指す**: 介護職員等処遇改善加算は、介護報酬の改善に寄与します¹.
2. **特定事業所加算など未取得の加算の取得を目指す**: これにより、介護報酬の改善が期待できます¹.

訪問介護事業所は、早めの動き出しを心掛けることが重要です¹⁴。

もちろんです。訪問介護における**特定事業所加算**と**処遇改善加算**について、わかりやすく説明いたします。

1. **特定事業所加算**:
- **特定事業所加算**は、質の高い介護サービスを提供している事業所に対して支給される手当です。
- この加算は、中重度利用者など支援が難しいケースに対応している事業所や、専門性の高い人員を雇用している事業所に適用されます。
- **訪問介護サービス**と**居宅介護支援サービス**の2つが対象となります。

2. **処遇改善加算**:
- **処遇改善加算**は、介護職員の待遇改善を目的とした加算です。
- 介護職員の「賃金改善」や「職場環境の改善」を実施している事業所に対して支給されます。
- 介護職員の勤続年数に応じて、月額平均8万円相当の給与増額が行える相当額の介護報酬を加算して支給されます。

3. **加算の取得対象**:
- 介護職員処遇改善加算と同様に、特定事業所加算の全額を介護職員の待遇改善(給与アップ・賞与の支払い)に使用する必要があります。

これらの加算は、訪問介護事業所において重要な要素であり、適切な手続きを行うことで、介護職員の待遇改善とサービスの質の向上に寄与します。



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